やきもののまち 東美濃を舞台としたアートプロジェクト「ART in MINO 土から生える 2024」が10月18日から開催
やきもののまち岐阜県東美濃エリアでアートプロジェクトが始動!2024年10月18日(金)からスタートする 「ART in MINO 土から生える2024」は、多治見・土岐・瑞浪の3市を横断した6つの特設会場で「土」をテーマとした展示を行われます。
アートプロジェクト「土から生える」とは?
「土から生える」のはじまりは、遡ること16年前。国際陶磁器フェスティバル美濃の開催とあわせて2008年に実施されました。やきもの産業の現場や陶芸作家の陶房などで展示を行い、作品群は場に息吹を与え、五感を通して産地を感じさせる展覧会となりました。
2008年の開催時は10人のアーティストとともに15日間の展示を実施。しかし、ふたたび同プロジェクトが開催されることはなく、作品のアーカイブにも至りませんでした。当時の概要を知った若手メンバーが立ち上がってプロジェクトの再始動を後押し。2024年の開催につながりました。
「土から生える」を立ち上げたギャルリ百草 主宰・陶作家の安藤雅信を芸術監督に、名古屋造形大学教授の高橋綾子を監修に迎え、新町ビル・図濃の水野雅文が実行委員長を務めます。土から生える実行委員会は多様なメンバーで構成されており、多治見、土岐、瑞浪で事業を営む人、陶磁器産業の従事者、まちづくりを行う面々など民間主導で実現を目指すアートプロジェクトです。
産地に新たな価値観を 「土から生える」で実現したいこと
器やタイル、ニューセラミックスまで幅広いやきものが生産されている東美濃は、1300年もの長きに亘り、陶磁器産業と文化が息づいています。7世紀に焼かれた須恵器に始まり、16世紀後半の安土桃山時代には、志野・織部・黄瀬戸を代表する「美濃桃山陶」によって一大産地となりました。
産地が発展した背景には「土」があります。陶土に恵まれ、やきものに適した粘土を生み出したのは、数百万年前にできた東海湖だといわれており、美濃焼に使われる土も複雑な自然条件の中から生み出された「奇跡の土」です。
世界有数のやきもの産地・東美濃は、日本における陶磁器生産量の半数以上のシェアを誇り、陶芸作家や窯元、商社や関連企業が集っています。しかし、同時に産地としての課題も多く抱えています。
その一つは、土が限られた資源であるということ。年々枯渇する原料をどう活用していくのか、やきものに携わる地域にとって突きつけられた大きな課題です。また、産地の規模も縮小し続けています。やきものの産業を次世代にどうつなぐのか?といった議論も欠かせない状況です。
「ART in MINO 土から生える 2024」は産地とやきものの再定義を行い、地場産業の歴史的価値をアートの側面から伝えていきます。やきものの在り方と関わり方への再提案・再認識が必要な状況の中で、東美濃の風土や文化への理解を高めていく機会となるはずです。
開催まで1カ月 !「ART in MINO 土から生える2024」とは
2024年10月18日(金)から11月17日(日)まで開催されるART in MINO 土から生える 2024。やきものに関わる場を活用した展示会場、参加アーティストを紹介します。
【参加アーティスト】
伊藤慶二、坂田和實、藤本由紀夫、小島久弥、安藤雅信、上野雄次、 内田鋼一、森北伸、安藤正子、沓沢佐知子、桑田卓郎、迎英里子、アオイヤマダ 他
【展示会場】
高田窯場跡(多治見市)
ギャルリ百草と百草の森(多治見市)
地球回廊 旧軍需工場跡(瑞浪市)
中島醸造(瑞浪市)
小山冨二夫 花の木窯(土岐市)
下石工組 旧釉薬工場(土岐市)
目標額700万円のクラウドファンディングも実施中!
現在、土から生えるの運営費700万円をゴールとしたクラウドファンディングも実施中。クラウドファンディングの記事では、土から生えるが復活するまでの経緯、運営メンバーによる「東濃のまちに新たな価値を与えたい」という思いが込められています。
返礼品には、オリジナルグッズや限定カラーのTシャツなども展開されています。支援は、9月30日(月)まで!
やきもののまち 岐阜県東美濃でアートプロジェクト「土から生える」を復活させたい!
https://camp-fire.jp/projects/776276/view
鑑賞パスポートは、前売り1,800円、一般2,000円、学生1,000円、期間中フリー鑑賞パスポート3,800円です。オンラインストア、多治見市の店舗・施設でも前売りチケット(1,800円)を販売しています。
【前売りチケット販売店(多治見市)】
・多治見駅観光案内所
・陶都創造館
・ギャルリ百草
・ハナタロウ商店
・かまや多治見
・ 茶菓小
・at Kiln mino
・THE GROUND MINO
・スペース大原
・新町ビル
ART in MINO 土から生える 2024を通じて、産地と土の価値を再認識できる機会となるはず。岐阜県東美濃発の新たなアートプロジェクト。今秋、ぜひ足を運んでみませんか。
ART in MINO土から生える2024 開催概要
【会期】2024年10月18日(金)〜 11月17日(日)の金・土・日・祝日 16日間
【開催時間】10:00 〜 18:00 (各会場により異なる)
【料金】一般 2,000円 、学生 1,000円 、高校生以下 無料
芸術監督|安藤 雅信 (陶作家/ギャルリ百草 主宰)
監 修|高橋 綾子 (名古屋造形大学 教授)
アドバイザー|森北 伸 (愛知県立芸術大学 教授)
実行委員長|水野 雅文 (図濃 代表)
主 催|土から生える実行委員会 (一社)セラミックバレー協議会
後 援|多治見市 瑞浪市 土岐市
Instagram:@from_soil_2024