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例) 多治見 まち イベント

こと  2022.12.02

本町オリベの月めくり ー師走ー  2022.12

あっつう度

え、もう12月?早くない??アレもやってない、コレもやってない!と、気だけ忙しくなってしまう時期に突入してしまいました。出しましたか、クリスマスツリー。作りましたか、年賀状。やめときますか、大掃除…!

年末年始は家族で集まる機会が増え、自分のルーツについて考えたり昔話をしたりすることもあると思います。多治見は陶器のまち。その陶器のルーツについて、年末年始のお休みにちょっと思いを馳せてみるのはいかがでしょうか。今回はそんな陶器の祖、そして陶祖碑についてご紹介します。

お届けするのは「おせちの黒豆はお正月まで待てない」、本町オリベストリートのぱんちゃんです!

 

陶祖って知ってる?多治見の陶器のはじまり

 

 

多治見で毎年4月と10月に行われるたじみ陶器まつり。春に行われる陶器まつりは本町オリベストリート付近をメイン会場とし、多くのお客様が集まります。私ぱんちゃんが初めて参加したのは多治見に越してきた8年ほど前でした。その時の印象は「すご!多治見にこんなに人いた!?」。ずらりと並ぶ陶器の廉売市や屋台。楽しそうな顔で大道芸を見る子どもたちや、真剣な顔をして陶器を選んでいる人たち…多治見や近隣都市だけでなく、全国から陶器ファンが集まるとても賑やかなおまつりです。

そして会場から少し歩いた場所にある平野町では、毎年「陶祖祭」が行われます。本来たじみ陶器まつりはこの「陶祖祭」の共催イベントとしてはじまったものなのです。

 

 

本町オリベストリートにある陶都創造館。3階まで登ると、多治見の陶器商人の歴史を知ることが出来る博物館、多治見商人物語があります。この場所で11月1日から始まった新しい企画展「多治見陶祖碑物語」。今回こちらの企画展を手掛けられた多治見市文化財保護センターの岩井さんに詳しい資料とお話をお聞きしました。

 

まずは基礎知識から。陶祖碑とは、各陶器の産地で初めて開窯した陶工、または中興の陶工(陶祖)のその偉業をたたえる碑のことです。美濃の陶祖は加藤景光、多治見の陶祖はその子孫である加藤景増であり、平野町にある陶祖碑はこの二人をたたえた碑なのだとか。建てられたのは明治39年(1902年)で、なんとこれは美濃の地域で最も古い陶祖碑なんだそうです。多治見市内の陶祖碑は市之倉、高田、滝呂、笠原、平野の5ヶ所にあり(これ以外に小さなものもいくつかあるそうですが)、各地で毎年4月に陶祖祭が行われます。

陶祖碑は高さ3.5mの碑石で出来ており、碑が建った前年の1901年に開通した中央線を使い仙台から多治見駅まで運んできたものだそうです。

 

見晴らしのいい場所に建つ金刀比羅神社

 

資料やお話から、もっと陶祖碑について知りたくなってしまった私。やっぱり本物を見てみたい!ということで、平野町の陶祖碑を見に行ってみました。

地図上では地元養正小学校(ふうりん夢散歩で短冊を書いてくれたあの小学校です)のすぐそばになっており、歩くと5分ほどの距離。小学校の通学路にもなっている金刀比羅坂横の階段を登ると、陶祖碑のある金刀比羅神社にたどり着きます。

境内に入ってみると、まず目に飛び込んできたのは美しい紅葉。大きな木ではありませんが、しっかりと葉が色づいた木が何本もあり、とても鮮やかでした。小学校の校舎真裏ですが、授業中だったからか子どもたちの声はあまり聞こえず、主要な道路からも離れているためとても静かです。そのまま進んでいくと社殿があり、まずはお参りを。金刀比羅神社は海運の神様ですが、陶器を全国へ輸送するのに船を使うためこの地に建てられたのではと岩井さんに教えていただきました。

ふと社殿の右側を見ると、大きな木が何本も茂ったその一角に大きな石。これが美濃陶祖碑です。実際に見るとかなり大きく、厚さは20センチ強。何トンあるのか想像もできませんが、多治見駅からここまでは台車で運んできたそうです。駅から本町オリベストリートのあたりまではほとんど平坦な道ですが、金刀比羅神社までのあの坂道を台車で運ぶとなると…!当時は養正小学校の児童も加わって大勢の人で引っ張りあげたそうで、地域の人々の協力で石碑が建ったことが分かりますね。

 

この坂を、あの石が…!

 

金刀比羅神社を小学校側から後にすると、大きな銀杏の木と石碑が!こちらもかなり立派な石碑です。見ると、加藤助三郎の碑とありました。そもそも美濃陶祖碑が建てられる前の明治33年~34年頃、作り手である“工”と伝え手である商との対立が激化していました。商工の間を取り持ち、その手と手を取り合ったのが加藤助三郎氏。その功績をたたえ明治45年にこちらの記念碑が建てられたそうです。

大きな銀杏の木に囲われた記念碑の下は、落ち葉のきれいな絨毯に。碑の灰色と落ち葉の黄色のコントラストが美しく、しばらくその場所に居たくなるような落ち着いた空間でした。

 

 

帰り際に小学校の方を見上げると、屋上にカラフルな虹の絵が。聞くと小学校創立150周年の今年、記念として設立されたものだそうです。

100年以上前、今と同じ小学校に通っていた子どもたちも加わって建てられた美濃陶祖碑。代々多治見に受け継がれてきた陶器への想いが集まっているように感じました。

 

この場所で受け継がれてきたものの重みを感じます。

 

「ほら、これ僕のおじいちゃん。多分70年くらい前の写真だねコレ」と資料を見て教えてくださったのは、多治見陶磁器卸商業協同組合(通称多陶商)の安藤さん。「いつもは大体40人くらいの関係者がいるかなぁ。今は制限しているけど、催事が終わったら餅投げをしたりお酒を飲んだりして…」と、現在の陶祖祭の様子を教えていただきました。安藤さんの子どもの頃には、陶祖祭で舞が披露されたりもしたそうです。

毎年行われる陶祖祭、陶祖碑の前で先人に改めて感謝をし、さらなる発展を目指す行事だったのですね。

 

今回はちょっと長い記事になりましたが、取材を通して陶器のまちとしての多治見の奥底を垣間見れたなぁと思っています。由来を知って参加する来年の陶器まつり、いつもとちょっと違った楽しみ方が出来そうです。この記事を読んでくださったみなさん、よかったら陶祖碑にご挨拶してから陶器まつりに参加してみませんか。

 

■陶都創造館 多治見商人物語

【営業時間】10:00~18:00

【定休日】水曜日

多治見市本町5-9-1

0572-26-8509

 

■金刀比羅神社、美濃陶祖碑

岐阜県多治見市平野町2丁目82

 

 

12月のイベント情報(詳しくは各施設へお問い合わせください)

■ルアーショップアンドウ <たじみルアフェス>

【日付】2022年12月4日(日)

【時間】10:00~17:00

 

■tsunagu

<スワンアルバーグPOP UP>

昨年大好評でした「スワンアルバーグ」POP UPイベントを今年も開催します。期間中はカラーオーダー(紐から皮の色、ソールをカスタム可)はもちろん、普段店頭に置いていないカラーも期間限定で販売。そして11月3日よりコラボ商品「tsunagu×Swaan4rlberg」シューズもお披露目します。

【日付】2022年12月11日(日)まで

【時間】11:00~18:00(火曜定休)

<hacuくつした展>

シンプルでちょっとかわいい靴下が集まります。

【日付】2022年12月12日(日)まで

【時間】11:00~18:00(火曜定休)

 

■井筒 <林正太郎 「酒器展 富士を愛でる」>

正太郎先生の『酒器』作品を、期間限定で展示販売いたします。

通常店頭には展示されていない作品ばかりですので、ぜひ一度、足をお運びくださいませ。

【日付】2022年12月2日(金)~2023年1月10日(火) *12月29日~1月3日はお休み

【時間】10:00~18:00(平日は17:30)

 

■多治見市PRセンター <干支展-卯-2023>

来年の干支「卯」をテーマにした作品を取り揃え、展示販売いたします。

【日付】2022年12月1日(木)~12月27日(火)

【時間】10:00~18:00

 

■陶都創造館 <南信州物産展>

南信州のおいしい“旬”をどうぞ!

【日付】2022年12月17日(土)

【時間】10:00~無くなり次第終了

 

■IRISE antique <Bon appétit>

毎年12月恒例イベント「Bon appétit」を今年も開催します。日替わりで登場する美味しいものに加え、素敵な作家の作品とフランス、イギリスで買い付けたとっておきのアンティークも並びます。ぜひお出かけくださいませ。

【日付】2022年12月10日(土)~12月14日(水)

【時間】11:00~17:00

 

■ボードゲームカフェふらっと-flat

<ルーンストーン 体験会>(定員4名)

早い者勝ちでボーナスをゲットすることで、プレイヤーごとに異なるデッキ構成を楽しめるゲームです。

【日付】2022年12月3日(土)、12月4日(日)

【時間】13:30~15:30

<バッティングゲーム会>(定員5名)

行動がかぶってしまうと行動が弱くなるため、相手の心理を探り合う面白いメカニクスのゲームです。

【日付】2022年12月10日(土)、12月11日(日)

【時間】13:30~15:30

<おすすめ中量級ゲーム 体験会>(定員4~8名)

1時間前後で終わるおすすめの中量級ゲームをご紹介します。

【日付】2022年12月17日(土)、12月18日(日)

【時間】13:30~15:30

<クリスマスカタン会>

ボードゲーム界隈の代表作ともいえるゲームです。サンタ拡張もあります。

【日付】2022年12月24日(土)、12月25日(日)

【時間】13:30~

 

多治見市文化工房ギャラリーヴォイス <やきものの現在 土から成るかたち-PartⅩⅨ>

【日付】2022年9月23日(金)~12月18日(日) 入場無料

【時間】10:00~18:00

【休廊】水曜日

 

多治見市文化工房ギャラリーヴォイス <羊毛から作るフェルトの干支人形>

羊毛をチクチク針で刺して、来年の干支「兎」人形を作りましょう♪玄関などのちょっとしたお飾りにいかがですか?(定員8名)

【日付】2022年12月11日(日)←お申し込みは12月7日まで

【時間】10:00~12:00

 

■みかわ屋 <歳末謝恩セール>

健康肌着ひだまり 1割引き~、和装小物全品1割引き、洋品3割引き~。この機会にお立ち寄りください。

【日付】2022年12月9日(金)~12月11日(日)

【時間】10:00~18:00

 

■陶都創造館 フリーマーケット(毎月2、4土曜開催)

【日付】2022年12月10日(土)・24日(土)

【時間】10:00~14:00

 

■銀座商店街 銀ブラ市(毎月第3土曜開催)

【日付】2022年12月17日(土)

【時間】9:00~12:00

 

 

今年の6月から始まった「本町オリベの月めくり」。本町オリベストリートの気になるところを特集して、あっという間に半年が経ちました。最初は毎月新しい記事が書けるんだろうか?と不安でしたが、なんだかんだで毎月面白いことが見つかる見つかる!私自身が新しい発見をするいいきっかけになったなぁと感謝しています。

来年も新しいこと、面白いことを探して本町オリベストリートをうろうろ(いつも言うけどお仕事です)しますので、「本町オリベの月めくり」をご贔屓にしていただけると幸いです。

ではまた来年お目にかかれますよう、よいお年を。

 

Instagram @oribestreetでは、本町オリベストリートのイマをお届け!ストリートの風景や新しい情報を随時お届けしています。年末年始のお店情報などは本町オリベストリートのHPを参考になさってください。

たじみDMO(本町オリベストリート事務所)

507-0033
多治見市本町6-6
TEL 0572-21-2765
MAIL oribe@tajimi-dmo.jp
https://www.oribe-street.com/

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