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例) 多治見 まち イベント

お知らせ こと  2023.02.21

寄席に行こう!NHK新人落語大賞受賞「桂二葉 一人会」のお知らせ

あっつう度

皆さんは落語を観たことがありますか?

古典芸能ということで‟敷居が高いもの”とイメージする人が多いかもしれません。でも、実際に足を運んでみると、実は誰もが気軽に楽しめるエンタメなのです。

 

これまで多治見市内では、バロー文化ホール(多治見市文化会館)や笠原中央公民館をはじめ、大日落語会スペース大原など、さまざまな場所で落語会が開催されてきました。地方都市において、これだけの頻度で著名な噺家の落語会が開催されるのは珍しいことかもしれません。会場は、老若男女問わず賑わっています。

 

3年間(計18回)バロー文化ホールで行われていた「ワンコイン寄席」。この日の出演は春風亭一蔵師匠

 

この春、多治見市内にある3つの公共施設で落語会が開催される情報をキャッチしました。出演するのは、2021(令和3)年に「NHK新人落語大賞」で大賞を受賞した今話題の上方落語家・桂二葉(かつらによう)さん。NHK新人落語大賞は「NHK新人お笑い大賞」とともに大阪と東京で交互に本選を実施している若手芸人の登竜門的なコンテストです。女性噺家の受賞は史上初めてなんだとか。

 

 

今回は、落語の魅力や楽しみ方、桂二葉さんのオススメポイントなどをご紹介します。

お話しを伺ったのは、「気軽にご近所落語会 vol.1 桂二葉 一人会」を主催する多治見市学習館スタッフの三宅朝子さんと、制作の岸田哲也さん(落語ステージ・ワゴン)です。

 

 

落語は自由、解釈も楽しみ方も自分だけのもの

担当者の三宅さん。観る度に落語のおもしろさ、奥深さを知り、各地の寄席に出かけるほどファンに

 

落語のおもしろさってどんなところですか。

三宅さん:とても自由で思いっきり自分の想像力を膨らませて楽しめるところです。落語は演劇と違って、舞台セットも衣装もありませんが、扇子と手ぬぐいをさまざまなものに見立てて小道具のように使っていくんですよね。落語家が言葉で創り出していく世界の中に、舞台があって人物がある。そして、観客は自分の想像する色や人物を頭の中で創り上げていく。だから同じ噺を聴いていても、お隣さんとは違う風景がそこにはあるかもしれない。そこがおもしろい! 落語を聴いて創り出される世界は、自分だけのものなんです。それが最大の魅力ではないでしょうか。楽しみ方は、もしかしたら読書と似ているのかもしれません。

 

 

今回出演される桂二葉さんの魅力を教えてください。

岸田さん:多治見ではあまり上方落語の口演はなかったように思いますが、今後もさまざまな企画で上方落語を紹介する機会を増やす計画です。その第1弾に相応しい、人気実力ともに申し分のない二葉さんに白羽の矢を立てました。一昨年、NHK新人落語大賞という歴史ある賞レースで女性初の優勝という栄冠に輝き、それを機に人気もうなぎ登りなんです。

 

 

テレビでレギュラー番組(※1)もありますね。

岸田さん:高座(※2)の数も右肩上がりです。ただ人気先行というわけではなく、大阪言葉を駆使した軽妙な語り口は、初心者の方でも落語の世界に引き込まれること間違いなし!彼女の落語に向き合う真摯な姿勢が高座からあふれてきます。江戸落語にはない笑いのツボも楽しんでほしいです。

 

※1 フジテレビ「ぽかぽか」毎週月~金曜 11:45~14:45放送(水曜日レギュラー)
※2 「高座」 寄席で芸を演じる場所、舞台。〈出典:世界大百科事典〉

 

 

「上方落語」と「江戸落語」はどのような違いがあるのでしょう。

上方落語の特徴を、江戸落語と比べて教えてください。

岸田さん:上方ではネタによって見台(けんだい)、膝隠しという道具を高座において噺を進行させます。上方落語の発祥は大道芸といわれていて、寺社の境内など、往来のある中で噺をしたようです。なので、小拍子などを叩いて音を出し、人の注目を集めたようです。出囃子(※3)も上方が始めで、ハメモノ(三味線、鳴り物の演奏)で噺を盛り上げるのも特徴です。江戸ではお座敷芸として始まったようで、見台や膝隠しといった道具は使いません。

ほかには江戸は前座、二つ目、真打ちという階級制度がありますが、上方にはありません。

 
※3「出囃子(でばやし)」  寄席で、芸人が高座へ上がるときに演奏する囃子。〈出典:デジタル大辞泉〉

 

 

随分違いますね!

岸田さん:ネタも上方発祥が多く、江戸の噺家が東京に移植した噺が随分あります。個人的には、上方落語は笑いの大きさを重視するのに対して江戸は粋を重んじているように感じます。ぜひ聴き比べて体感してほしいです。

 

 

今後、上方と江戸を聴き比べられるような機会がたくさんありそうですね。

三宅さん:「気軽にご近所落語会」はシリーズ化して毎年行っていこうと思っています。今回は第1回目。次回は、江戸落語の方をお招きする予定です。どうぞご期待ください! 今後も選りすぐりの噺家が多治見に来訪しますよ。

 

以前公民館で行われた落語会の様子。写真は柳家三三師匠。

 

「気軽にご近所落語会」では、市内3ケ所を巡回するんですね。

三宅さん:2日間で3公演開催します。多治見の中心地にあるヤマカまなびパークで3席、そして北に位置する旭ケ丘公民館で2席、南の脇之島公民館2席。市内全体が寄席みたいになるといいな、と願いを込めて企画しました。ご自宅から歩いて行ける距離で楽しめる娯楽、落語家の技をお届けできればと思います。

 

 

公民館など地域の施設での開催には、きっと劇場にはない空気感がありますよね。

同じ町内に暮らす人が集まって、同じものを観て笑う。「あの時楽しかったね」なんて、後日会話がうまれたり。

三宅さん:そうですね。楽しみを共有できるところですよね。今現在も決して収束したわけではないですが、新型コロナウイルスの感染拡大でイベントが何もできない時期がありました。計画しては中止の繰り返し。だから集えることのありがたさや、共有できるしあわせをより一層強く感じます。そのタイミングで、桂二葉さんをお招きできてうれしいです。

 

 

落語で描かれるのは、普通の、どこにでもいる人の日常

三宅さん:落語の時代設定は‟むかし”かもしれないけれど、描かれるのは普通のどこにでもいる人の日常生活。現代を生きる私たちにとっても身近な題材やテーマなんです。時代は違っても、みんな同じようなことで喜んだり悲しんだり悩んだり……。だから聴く人も自分の心のどこかに重ねられる部分があるんだと思います。

落語は大衆娯楽。ぜひ気軽に足を運んでみてほしいです。

 

 

気軽にご近所落語会vol.1  桂二葉 一人会

〇ヤマカまなびパーク会場(豊岡町1-55)

【日時】2023年3月10日(金)19:00開演

【料金】前売り1,500円  ※完売御礼

【問い合わせ先】0572-23-7022(月曜休館)

 

〇旭ケ丘公民館会場(旭ケ丘8-29-99)

【日時】2023年3月11日(土)11:00開演

【料金】前売り1,000円  ※完売御礼

【問い合わせ先】0572-27-6826

 

〇脇之島公民館会場(脇之島町6-31-3) 

【日時】2023年3月11日(土)14:30開演

【料金】前売り1,000円  ※完売御礼

【問い合わせ先】0572-25-5611

 

〇3会場共通

未就学児入場不可

【プレイガイド】ヤマカまなびパーク、旭ケ丘公民館、脇之島公民館

【主催】多治見市学習館、旭ケ丘公民館、脇之島公民館、落語ステージ・ワゴン

【制作】落語ステージ・ワゴン

多治見市文化振興事業団(多治見市学習館)

507-0034
豊岡町1-55
TEL 0572-23-7022
https://www.tajimi-bunka.or.jp/gakushu/

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