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例) 多治見 まち イベント

こと 場所  2023.10.19

タイル雑貨づくり「多治見るこみち」体験レポート④

あっつう度

暑さは和らぎ、過ごしやすい日が増えて秋の到来を感じるようになりました。秋といえば、スポーツの秋、食欲の秋、読書の秋、芸術の秋など楽しみがいろいろ。何かを始めるにも絶好のこの時期に、「多治見るこみち」を活用してみてはいかがでしょうか。

 

多治見るこみちとは、多治見市近郊、東美濃エリアで開催される体験型観光プログラムを集めたもの。このまちに暮らす人が企画・案内人となって、このまちならではの体験ができるワークショップを開催しています。今年も作陶体験やタイル雑貨づくりをはじめ、地元の食材を使って料理をしたり、レンタサイクルでまちを巡ったりと個性的で楽しいプログラムが盛りだくさん!その魅力を伝えるべく体験してきました。

 

今回参加したのは、タイルメーカー・オザワモザイクワークスの「タイルを楽しむワークショップ」。オザワモザイクワークスのある多治見市笠原町は施釉磁器モザイクタイル発祥の地にして、全国一のタイル生産量を誇ります。笠原町には多くのタイルメーカーがあり、「多治見市モザイクタイルミュージアム」はまちのシンボルとして観光客からも人気のスポットとなっています。

 

多治見では普段からタイルを目にすることが多く、タイルは当たり前の存在。しかし、製造方法は深く知らないし、目地埋めもやったことがないA2編集部・安藤。多治見の観光協会で働いているのにこれではいけない!多治見るこみちを通じてこの機会に体験してみようと思い、このプログラムに決めました。

 

タイルが作られる様子を間近で見学!

 

まずはタイルがどのように作られているかを見せていただきました。轟音の中、大きな機械がガシャンガシャンと絶え間なく動く工場を巡ります。

 

タイルの多くは陶器のように粘土をこねて成形するのではなく、水分量6パーセントのサラサラの粉のような粘土からつくられており、それを300トンの圧力でプレスをして型に押し固めることでできます。固めたタイルはまるで落雁のような質感で、手で簡単にパキッと割れてしまうくらい。その柔らかいタイルにスプレーで均一に釉薬をふきかけていきます。途中、スタッフの方が釉薬を紙に吹き付けて重さをはかり、釉薬がどれくらい出ているかを細かく点検をしていたのが印象的でした。

 

釉薬が霧状に出てくる機械

「その日の温度や湿度、釉薬の配合やふきかける量が少しでも違うと焼いた後の色の出方が全然違うんですよ」と教えてくれたのは企画室・プランナーの小澤枝里子さん。均一性が求められるタイルですが、同じ色味を出すだけでも職人技が光っているのだと分かります。

 

 

次に、タイルはトンネル窯という長さ26メートルの長い窯をくぐって焼かれていきます。窯の近くにいるだけでじんわりと汗をかくほど暑いですが、なんと最高1,250度まで温度が上がるそうです。

 

たくさん積みあがったタイルを一段一段検品していく

焼きあがったタイルは、色むらや傷がないか人の目で選別されていきます。スタッフの方は素早い手つきで見極めてタイルをはじいていきますが、私はあまりの速さにどこがダメだったのか分からないほど。欠けや汚れはもちろんのこと、発色の仕方が違うものまで見分け、タイルの均一性を保たせています。

 

 

最後に、タイルを約30センチ角のシートに加工します。「貼り子さん」と呼ばれる方々が、色のバランスやタイルの厚さを整え、シート状の紙やネットにタイルを丁寧に貼っていきます。素早く、そして丁寧に1枚1枚仕上げていく姿はまさに職人。こうして出来上がったタイルは日本全国や海外へと運ばれていきます。

 

オリジナルのタイル雑貨づくりスタート!

 

タイルがどのように作られているか知った後は、モザイクタイルを好きなように並べてオリジナルの雑貨づくりをします。ポットマット、アルコールボトルケース、ハーフサイズトレー、パーティープレートから選べます。私は今回、目地詰めや糊付けが体験できるハーフサイズトレーに挑戦しました。

 

タイルを木枠にパチパチとはめながら並べていく

まずはデザインを考えるところから始まります。オザワモザイクワークスのオリジナルブランドである「Roche(ロシェ)」のタイルは、マットな質感が特徴のタイルです。日常に溶け込む優しい色合いの16色から組み合わせを考えて模様を作っていきます。

 

 

デザインができたら、貼り子さんが作業をしている部屋に移動し糊付けをします。私はハーフサイズだったので上手く貼れましたが、パーティープレートだと倍の大きさになるので糊付けに苦戦するお客さんも多いのだとか。

 

タイルがずれないようにゆっくりと剥がす

糊付けをした紙をドライヤーで乾かした後、自ら選んだ木枠にタイルを移動させ、慎重に紙をとります。タイルとタイルの間隔が均等である方が美しく見えるため、微調整を繰り返しながら接着剤が乾くのを待ちます。

 

 

最後は、目地を埋める工程です。目地も基本の白だけでなく、グレーやベージュなどが用意されていました。地の色が違うだけで大きくイメージや雰囲気が変わってみえます。私は最初、ブルーとグレーで全体をまとめようと考えていましたが、色見本を見たり、スタッフさんにも相談したりして薄いベージュで作ってみることにしました。

 

耳たぶくらいの柔らかさの目地をヘラや指を使いながら溝に埋めていきます。なかなか目地がうまく入らず苦戦しながらも、小澤さんに手伝ってもらいながらなんとか完成することができました。

 

完成したプレートに大好きなプリンをのせて

苦戦しながらも作ったプレートは、まさに自分好みで満足のいく仕上がりになりました。いつもの食卓にタイルプレートを入れるだけで温かみが増し、料理も少し格上げされた気分になります。次は、大きなサイズのパーティープレートにも挑戦してみたくなりました。

 

多治見市内では当たり前のように見かけるタイルも、多くの職人によって一つ一つ丁寧に作られています。そのことが実感できただけでも今回の大きな収穫です。タイルの魅力を再発見でき、これからも生活の彩りとしてタイルを取り入れていきたいと感じました。

 

多治見るこみちの予約方法などは、体験レポート①をチェックしてみてください。

自分だけのアロマオイルづくり「多治見るこみち」体験レポート①

 

オザワモザイクワークス(Roche)

【住所】多治見市笠原町986

【電話】090-9767-6060

多治見るこみち事務局(たじみDMO内)

507-0033
本町3-25 ヒラクビル3F
TEL 0572-51-8156
MAIL tajimirukomichi@tajimi-dmo.jp
https://tajimirukomichi.jp/

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