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例) 多治見 まち イベント

場所  2024.03.15

0歳から本と友だちになれる場所 多治見市図書館

あっつう度

やっと家事が終わり一息つこうと床に座った途端、「お母さん、今日はこれとこれを読んで」と、本を抱えた子どもたちが笑顔で近づいてきました。

 

本を読み聞かせしてあげることはとても良いと言われますが、仕事と家事をこなす私にとって読み聞かせの時間はなかなか作れない……。そんな私が、休日に子どもとのんびりゆったりと過ごしたいときに訪れるのが「多治見市図書館」です。

 

今回は多治見市図書館の中でも子どもと気軽に利用できる「おはなしのへや」と毎月第2・第4木曜日に開催している「小さなおともだちのためのおはなしの会」について、多治見市図書館の岩尾さんと、多治見市地域文庫連絡会の皆さんにお話を聞きました。

 

 

県内有数の蔵書数48万冊を誇る多治見市図書館

 

 

多治見駅から徒歩10分。ながせ商店街を横目に通り過ぎると見えてくるのがヤマカまなびパーク。施設の2・3階が多治見市図書館 本館です。

 

 

県内の公立図書館では、県図書館を除くと岐阜市に次いで2番目の蔵書数を誇り、2階は絵本や子どものための児童書をはじめ、子育て本、文学エッセイなどが所蔵されています。3階は新聞や雑誌をはじめ一般書、参考書や郷土資料などが所蔵されています。

 

 

2階のカウンター前に設置されている「この本おもしろいよ」のコーナーはご存知ですか?

多治見市地域文庫連絡会(以下:文庫連絡会)の皆さんが選書を行い、300冊程度の本が並んでいます。文庫連絡会とは、個人やグループが、子どもに本の貸し出しやおはなし会、絵本の読み聞かせなどの活動をしている私設の図書館です。現在多治見市内には3カ所「ラビット文庫」「ひめ文庫」「やまぶきあそびの広場」があります。

 

本選びに迷ったら手書きのPOPに注目

 

「ここに並ぶのはどれも自信を持っておすすめできる本ばかりですよ。0歳から中学生、もちろん大人も楽しめるので、どなたでもご利用ください」と岩尾さんが紹介してくれました。

 

 

想いのこもった冊子「この本おもしろいよ」

 

冊子「この本 おもしろいよ」

 

このコーナーに設置している本の一覧は1冊の冊子になっています。「本の世界はこんなに楽しいよ」との思いで文庫連絡会が2000年に制作し、2019年12月に第6版を迎えています。改訂を重ねる度、数年前まではなかったクリスマス特集や昔話が追加されるなど、文庫連絡会メンバーの愛が溢れる冊子となっています。

 

本へのコメントも1冊ずつ考えて記入してある

 

冊子の内容は、0歳から始まり少しずつ対象年齢が上がっていきます。昔話や外国の童話、昔から読み継がれている「大きなかぶ」なども選書。幼年童話(文字数が増える、小学生中高学年を対象)とした本までを選んでいます。

 

大人が子どもの頃に読んでいた懐かしの名作にも出合えたり、どんな本を読んでいいのか迷った時に開いてみると新しい世界が広がりますよ!

 

 

0歳から本を楽しむ ブックスタート

 

 

「多治見市図書館では4ヶ月健診を受診するすべての子どもに絵本をプレゼントしています。この事業はブックスタートといい、地域に住むすべての赤ちゃんと保護者にメッセージを伝えながら絵本を手渡しています」と話すのはブックスタートのボランティアも行っている、多治見市文庫連絡会のメンバー山口さん。先程の冊子もブックスタート事業として、多治見市のお子さんがいる世帯に届けているそうです。

 

地域文庫「ラビット文庫」の活動も行う山口さん

 

この事業が開始して21年。当時、多治見市が全国に先駆けて、東濃地方では初めてとなるブックスタート事業を始めました。

 

「子育て中は、なかなか本を買いに行く余裕も無いよね。本のプレゼントをきっかけに子どもとゆっくり読み聞かせをするきっかけになればうれしいね」「4ヶ月の赤ちゃんでも、本を渡すと興味を持ってキラキラした目で見ている。たくさん本と触れ合って欲しいですね」と文庫連絡会のボランティアメンバーの皆さんは話します。

 

野田さん、今井さん(地域文庫 やまぶき遊びの広場 の活動も)、丸井さん

 

ブックスタートで本を渡したらそこで終わりではないのが多治見市のいいところ。ブックスタートのフォローや図書館に通ってもらうきっかけになるイベントも開催しています。それが同時期に始めたのが図書館主催の小さなおともだちのためのおはなしの会です。

 

本を読み、人と会う場所 小さなおともだちのためのおはなしの会

 

毎月第2・4木曜日サンルームにて11時から開催

 

小さなおともだちのためのおはなしの会を始めた頃は月に1度、多治見市図書館主催で開催していました。8年前からボランティア主催で月に2回開催。本の貸し借りのタイミングで親子に来てもらい、本と触れ合うきっかけや、周りと話す時間が生まれたらという思いが込められた事業です。

 

この日は参加者が8組。7ヶ月の赤ちゃんから年長さんまでが参加していました。参加する子どもたちに配られたのはスタッフお手製の「にぎにぎ」。最初は緊張気味の子どもたちも、にぎにぎを使った手遊びで少しずつ笑い声が出るように。

 

床にはマットが敷かれ小さな子どももハイハイができる

 

緊張が解けたところで、子どもたちへの読み聞かせが始まります。

 

「幼児のうちは繰り返しの本がとても安心するみたいですよ。食べ物の本は、人と食べ物を結びつけて、ここに居ない人の想像させるのも楽しいですよ」と本を読み終えた山口さんが教えてくれました。

 

 

その他にも大型絵本の読み聞かせやオーガンジーを使った歌遊び、南京玉簾(なんきんたますだれ)の使い方を披露。あっという間に時間が過ぎてしまいました。

 

 

「本を読む場所でもあり、人と話にくる場所。子どもが小さい頃って、気づいたら丸一日誰とも喋らなかったことがある。私もこういう場に出かけてきては、お話したり、絵本の話を聞いたりして、すごい助けられましたね」と岩尾さん。

 

ここで読み聞かせをしているメンバーは、まるで実家に帰ったかのような温かな雰囲気で迎えてくれます。おはなしの会が終わった後、帰りたいと子どもが泣いても大丈夫!会が終わった後も本の読み聞かせや遊びの体験もさせてくれます。

 

少しお出かけができるようになる4ヶ月くらいの赤ちゃんと一緒にぜひお出かけしてみてください。ほっと心あったまる時間に出合えますよ。

 

 

まるで家のような安らぎ空間 おはなしのへや

 

ヤマカグループ加藤智子社長からの寄付金をもとに整備

 

図書館の2階にある虹の架け橋を渡っていくと、おはなしのへやが整備されています。

 

この場所は図書館内にありますが、自由におしゃべりするのも、寝転がって本を読むのもO Kのくつろぎ空間。お母さんが料理の本を読んでいる間に、子どもは絵本を楽しんで飽きたらゴロゴロ転がっていても人目が気にならないから大丈夫。

 

壁や天井、照明も子ども向け。靴を脱いで寝転がってみて

 

おはなしのへやには、赤ちゃん向けの本「やさしすと文庫」が揃えられています。カーテンで仕切って、ミルクや授乳ができるスペースも完備。(食事は不可)

 

その他にも多治見市図書館では小さな子どもから図書館を利用しやすいように、ベビーカートやベビーベットの用意もされています。公式HPにはこどものページが設置されていて、小さな頃から本と親しめる工夫がされています。

 

まずは一度、多治見市図書館にお出かけしてみませんか。子どもがキラキラした目でたくさんの本を選ぶ姿にうれしくなるはずです。

 

■多治見市図書館 本館

【住所】〒507-0034多治見市豊岡町1丁目55番地ヤマカまなびパーク
【電話】0572-22-1047

【開館時間】火曜日〜金曜日 10:00〜20:00
土曜日・日曜日・祝日 10:00〜18:00

【休館日】月曜日・第三木曜日・年末年始・特別整理期間※月曜日が祝日の場合は開館します

 

■小さなおともだちのためのおはなしの会

【日付】第2・4木曜日

【時間】11:00〜 30分程度

【場所】ヤマカまなびパーク1F サンルーム

【問合せ】多治見市図書館 0572-22-1047

 

A2webでは多治見市文庫連絡会の取組についても、今後記事にしていく予定です

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