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例) 多治見 まち イベント

こと 場所  2022.11.01

借りたい人と貸したい人の思いをつなぐ「さかさま不動産」 多治見支局が開設!

あっつう度

物件を探す人の思いをwebサイトに掲載し、貸主を募集する「さかさま不動産」をご存知でしょうか? サイト上には「世界一のヴィンテージショップを作ります」「保護猫がいるシェアハウスを作りたい」などの夢や思いがつづられており、人と人をつなぐ取り組みとして注目されています。

 

今期から多治見でも「さかさま不動産」の取り組みがスタート!たじみDMOの運営で「さかさま不動産 多治見支局」が開局されることになりました。「空き家活用」という社会の課題解決だけではない、さかさま不動産の仕組みと効果について取材。ながせ商店街の喫茶わにで開催された「さかさま不動産 多治見支局 開局イベント」の様子とともに紹介します。

 

 

先に「借りたい人の情報」を得られるさかさまの構造

 

 

少子高齢化や人口減少などを要因に増え続けている空き家。2040年には空き家率が全体の40%を超えると試算されており、深刻な社会問題となっています。

 

さかさま不動産は、やりたい人の思いをベースに物件と人、人と人をつなぐ仕組みです。借り手の人物像やストーリーを開示することで、流通に乗っていない空き家の発掘や空き家を介した関係構築を担います。このサービスを始めたのは三重県桑名市に本社を構える株式会社On-Coです。

 

株式会社On-Coの共同代表・水谷岳史さん

 

2011年頃から友人と空き家を改修してシェアハウスや飲食店を運営していたと話すのは、On-Coの共同代表である水谷岳史さん。大家さんと交渉し、自分たちの手で改装を続けるうちに貸してもらえる物件が増え、最終的には名古屋駅に程近いエリアで8軒ほどの物件を借りていたのだとか。

 

その後、もう一人の共同代表である藤田恭平さんと出会い、2019年からさかさま不動産を始動。現在、webサイトには138名の掲載があり、マッチング数は14名(22年10月時点)。名古屋市金山に「TOUTEN BOOKS」、瀬戸市のせと銀座通り商店街にオーダーメイドの自転車店「FUN SETO GINZA」などをオープンさせています。

 

 

楽しい話題であふれる多治見を未来に

 

 

空き家が増え続けている背景には、さまざまな原因があります。たとえば、物件の持ち主が「貸したいけれど、誰でもいいと思っているわけではない」と考えている場合。また「仏壇や荷物が残ったまま」「親戚の合意形成が取れていない」などの理由から所有物件の情報を公に開示したくないという方も多いそうです。

 

さかさま不動産は、物件の住所や家賃、残置物などの情報を不特定多数に晒すことなく、借り手を探すことができる逆さの構造。貸すつもりがなかった物件オーナーも借り手の思いに刺激され、「空き家を貸す」という形で事業を応援する流れや地域の活性化に波及する事例も生まれています。

 

 

元々、空き家・空き店舗の利活用に力を注いできた、たじみDMO。ながせ商店街の「カフェ温土」、書店とカフェ、シェアオフィスを有する「ヒラクビル」も事例の一つです。一方で「たじみビジネスプランコンテスト」の開催や創業者支援の体制が整いつつある中で、「物件が不足している」という課題を感じていたそうです。

 

多治見で何かを始めたい人の力になるため、さかさま不動産の支局を始めることに。これをきっかけに創業したい人との出会いが増え、その情報や思いを見える化し、不動産オーナーに応えてもらう点に期待を寄せています。

 

 

「ものづくりを伝える宿」「ミニシアター」など多治見でやりたいことを共有!

 

 

多治見支局を始めるにあたり、9月27日に喫茶わにで開局イベントが開催されました。30名近くが参加し、On-Coの水谷代表とたじみDMOのCOO・小口英二さんから開局への経緯やさかさま不動産の仕組み、大切にしている考え方を共有する場に。そして「多治見のまちでやりたいこと」をプレゼンテーションする時間が設けられました。

 

喫茶わにでも働いているイラストレーター・シンガーソングライターのsuekikiさん

 

まず発表したのは、イラストレーターでシンガーソングライターのsuekikiさん(以下、すえさん)。多治見生まれ・多治見育ちで昔から「ものをつくること」が好きな彼女は、音楽の仕事を経験したものの自分のやりたいことに迷い、北欧・デンマークに留学しました。その地で見つけたのが「人と幸せな時間を共有すること」こそが「幸せ=ヒュッテ」という考え方。

 

コロナ禍で多治見に戻ったすえさんは、「時間を人と共有できるアトリエをつくりたい」と考えているそうです。自分の作品を生み出すだけの環境だけだと、本当の幸せは満たせない。さまざまなアーティストと時間や思いを共有しながら、やりたいことをやれる場づくりを構想しています。

 

このように、自分の思いや「なぜそれをやりたいのか」といったストーリーを発表する機会は、さかさま不動産を具現化したような光景に。すえさんの思いは、後日さかさま不動産のサイトでも掲載予定です!

 

 

来春、本町オリベストリートで「かまや」をオープンさせる加藤貴也さん

 

二人目のプレゼンテーションは、司電気炉製作所の加藤貴也さん。加藤さんは、やきものの窯を作る築炉士であり、陶芸作家としても活動。2016年には市内で若手陶芸家が作陶するシェア工房「司ラボ」を開いています。加藤さんがいま新たに取り組んでいることは、本町オリベストリートの古民家改装です。初めてその建物を見たときに「これは壊せない、残したい」と思った加藤さん。たじコンへの出場などを経て、2023年春に古民家が、カレー店やオーガニックの八百屋、茶室などが入る複合施設「かまや」に生まれ変わる予定です。

 

 

 

この日は、来場者のプチプレゼンも開催。「宿をやりたい」「ミニシアターを作りたい」など多治見で生活する人の視点に留まらず、今回初めて名古屋から多治見を訪れた人が「古民家で暮らしの雑貨店を開きたい」と発表するなど、思い思いの「多治見でやりたいこと」をシェアする時間となりました。

 

 

多治見で「さかさま不動産」をどう活用する?

 

 

今後、多治見でさかさま不動産がどのような動きになるのかを簡単に解説します。まずは、多治見で何かをやりたい人が、たじみDMOに出店相談をするところからスタート。打合せを経て、自身でさかさま不動産の記事の元となる「やりたいこと」「やりたい思い」をまとめます。

 

その後、たじみDMOがインタビューを実施。さかさま不動産では、インタビューをとても重要視しています。なぜなら自分の中に漠然とある「やりたいこと」や思いは、自分だけでは言語化しにくいためです。インタビューを通じて明確化できていなかったヴィジョンも整理されるようになります。

 

インタビューの内容を元にさかさま不動産のwebサイトに記事を掲載。サイトに記事をプリントアウトする機能も実装されているため、地域の公民館への貼り出しや回覧板に挟むなどの活用もできます。マッチングをしたらプレスリリースなどで情報発信を行います。ここまでの取り組みは全て無料。仲介手数料などは不要です。

 

さかさま不動産の仕組みに加えて、たじみDMOとしてテストマーケティングや多治見ビジネスプランコンテストのサポート、A2webでの発信など創業のお手伝いをしていきます。「多治見で何かを始めたい」「場所を探している」などのご相談は、お気軽にたじみDMOまで!

 

 

さかさま不動産  https://sakasama-fudosan.com/

 

 

【お問合せ先】

たじみDMO(さかさま不動産 多治見支局)

TEL / 0572-23-2636

mail / info@tajimi-dmo.jp

https://tajimi-dmo.jp/

 

 

Photo by Hiroki Takao

 

 

たじみDMO

507-0033
多治見市本町3-25
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