温土とわにの台所メモ
朝、ご飯の鍋を火にかけて、大鍋いっぱいの水を入れて沸かす。
今日も一日の支度が始まります。
ながせ商店街にある「うつわとごはん カフェ温土」と「本屋のとなり喫茶わに」二つの姉妹店の日々のことを綴ってゆきます。台所の暖簾をひょいっとめくって、料理ができるのを待ちながら今日あった事を話すくらいのちょっとした、おはなし。
今回はお店での出来事ではなく、喫茶わにが外へお出かけした日のことを綴りたいと思います。多治見駅の北口に広がる”虎渓用水広場”で12月から始まったイルミネーション。ツリーにアーチ、キラキラと輝く広場は冬の風物詩になっています。そのイルミネーションの最後を飾る「光の切り絵展」が2月初旬に開催されました。わにはマルシェイベント「あったマルケ」にさまざまな飲食店さんや、雑貨屋さんたちと一緒にゆるりと参加。楽しい夜を過ごしました。
たじみDMOが企画運営している多治見での光の切り絵展は、今まではながせ商店街のヒラクビルにて開催していました。クリスマスとハロウィンの時期に開催した過去2回とも、まるでビル全体が絵本の世界になったようで、多くの方に楽しんでいただけました。3回目となる今回は、虎渓用水広場にて「ありがとうの森」をテーマにお届けしました。
フォトスポットでも多くの方に写真を撮っていただけました。とっても寒い冬の夜開催の中でも、楽しげな笑い声や笑顔がたくさんの時間。お子さんがカメラを構えてお母さんとお父さんのツーショットを撮影する一幕もあったりして。スタッフの我々もほっこり癒されました。
酒井敦美さんの光の切り絵によって彩られた虎渓用水広場は、普段の昼中とも、イルミネーションの夜とも違った雰囲気に変身していました。まるで魔法にかけられたような2日間を多くの方々と一緒に過ごすことができました。ご来場いただいた皆さまのご協力によって、幸いにも水路にぽちゃんという方も、怪我などもなく無事に開催を終えることができました。本当にありがとうございました。そして私が心の中で魔法使いと思っている酒井敦美さん、多大なるお力添えをただきました皆々様にも、この場をお借りして深く感謝、お礼を申し上げます。
また光の切り絵が多治見の夜を彩る日が訪れますように。あのお星さまの灯りを眺めながら、そんな願い事をひっそりと込めていました。
おわりに。
開催中の広場を歩き回っているとどこからか小さなお客さまの声が。「こんなのはじめて!!!」力いっぱいに伝えてくれたその言葉が本当に嬉しかったです。大きくなってくると”はじめて”がだんだんと少なくなってくるもの。新しいこと、初めて行く場所、見るもの、味や香り、出会う人。普段は「いつもの」を大切にしている我々、喫茶わにですが、いつものの中にも新しい何かエッセンスを忍ばせることは忘れないようにしたいなと思う夜でもありました。小さなあなたの”はじめて”の一つをお届けできて私たちは幸せです。教えてくれてありがとうございました。
酒井 敦美 : 光の切り絵作家
愛知県生まれ、在住。幼い頃から、お絵かき工作が大好き、その感覚 のまま今も創作を楽しみ取り組んでいる。大学卒業後、舞台美術としての影絵( 切り絵 )の制作に10年取り組む。その中で、“光” と “切り絵” とを組み合わせた表現に没頭し、様々な光の切り絵を見つけてゆく。
虎渓用水広場
【住 所】〒507-0037 多治見市音羽町1-229 JR多治見駅北口すぐ
本屋のとなり喫茶わに
【営業時間】10:00〜21:00 (日曜は19:00まで)
【定 休 日】水曜
【住 所】〒507-0033 多治見市本町3-25 ヒラクビル1F