劇場でカジュアルに本格イタリアン「トラットリア・オトレッタ」
リニューアルしたバロー文化ホール敷地内にイタリアンのお店「TRATTORIA OTRETTA(トラットリアオトレッタ)」が2023年2月15日にオープンしました。
皆さま、もう行かれましたか?
昨夏、A2webでも出店者の募集記事を掲載しました。一昨年の夏頃に喫茶店が閉店して以来、空き店舗となっていたこの場所。「次はどんなお店が入るのだろう」と楽しみに待っていた方も多いと思います。オープンから約1カ月半で、既に人気店となっている「TRATTORIA OTRETTA」に出かけてきました。
大きなガラス張りの窓から差し込むやさしい光、そしてタイルや木を基調とした店内は心地良さ抜群!オープンキッチンからは食欲を刺激する香りと調理の音が聞こえてきます。テーブルの間隔も広く取られているので、ゆったりと時間を過ごすことができます。
「場所柄、さまざまな地域の方がいらっしゃるので、多治見の良さも感じてもらえるといいなと思い、元々あったタイルは再利用しました。ゆくゆくはカウンター席も増やして、男性や一人でも入りやすいお店にしたい」と明るい笑顔で話してくれたのは、大島愛加さん。ご主人でシェフの邦義さんとこのお店を家族経営されています。
テーブルに案内されると、こんなメッセージが迎えてくれました。こういうちょっとした心遣い、うれしいですよね。お店の雰囲気と相まって期待感が高まります。カトラリーも、スプーンやフォークはもちろん、お箸も用意されていました。
今回いただいたのは、6種盛りの前菜とパスタがセットになったランチにデザートを付けて。
前菜にはプラス300円でイタリアから直輸入のラスパドゥーラチーズがつきます。直径45cmほどもある大きなチーズのかたまりを、シェフの邦義さんが提供する直前に削ってトッピングしてくれます。チーズの王道・パルミジャーノ・レッジャーノは12カ月から24カ月熟成させるのに対し、ラスパドゥーラチーズは6カ月という短い期間のため、やわらかい食感とフレッシュな風味が味わえるチーズとのこと。
「市販のものは使わずに、とにかく一つ一つ手づくりすることにこだわっています。ランチでは、この盛り合わせが特におすすめ。私も他のお店に出かけた時に、前菜が‟サラダだけ”とかではなく、見た目も綺麗で食欲の湧くような盛り合わせで出てくるとうれしいので、こういった形で提供することにしました」
一つひとつ丁寧に作られていることが一口食べただけで伝わってきます。ラスパドゥーラチーズの食感や風味も格別でした。目にも楽しい、とても満足感の高い一皿です。
シチリアの塩とオリーブオイルを使用した自家製のフォカッチャももちもちでおいしい!
前菜を食べ終わった良い頃合いで、パスタがテーブルへ。私は3種類のメニューの中から、イカと春キャベツのアンチョビパスタを選びました。シンプルなのに深い味わいで食が進みます。季節も感じられて良いですね。
「ランチメニューは、シェフの気まぐれで変わります。おかげさまでリピーターの方が多いので、2週に一度くらいは変えたいね、と話しています。今後はリゾットもメニューに加えたいです」と愛加さん。
「ディナーメニューはシェフが一番こだわっているところです。カウンターの黒板にその日のおすすめを紹介していますが、2種類のコースメニュー(スタンダードシェアコース:1人3,800円/パーティーコース(飲み放題付):5名から受付で1人5,500円)もご用意しています。お誕生日のお祝いや、今の時季は卒業祝いや合格祝い、送別会などで利用される方も多いですよ」
コースの最後に出てくるデザートには無料でメッセージもつけられるそう。その他、貸切の相談や、希望の食材や予算に合わせたコース対応もしてもらえるので、ハレの日の利用にもぴったりですね。ディナータイムには、イタリアワインをはじめ、ビールなどスタンダードなお酒も楽しめます。
バロー文化ホールで開業される経緯を伺うと、「元々、多治見でお店を開きたいと考えていたんです。主人が多治見市主催の「多治見ビジネスプランコンテスト(通称:タジコン)」に昨年出演したことでご縁ができて、出店者を募集していることを聞きました。私自身も音楽活動をしているので、劇場には特別な思い入れもあります。ごはんを食べながら音楽を楽しめるような環境を作れたら、と応募しプロポーザルを経て開業に至りました」と愛加さん。
イタリアのオリーブの木と、ピアノの黒鍵をイメージしたお店のロゴ。「主人のイタリア料理と、私の音楽を融合したイメージです。‟地域に根を張って、皆様に愛されるお店になりますように”と願いを込めて作りました。店名の‟オトレッタ”は、息子の名前のイニシャル数からつけたのと、オペレッタ(イタリア語で、小さいオペラの意)にもかけているんです」
取材に伺った日の夜は、一人で夕飯を食べる予定だったので、デリコーナーでテイクアウトもしました。「デリだけのご利用もぜひ。例えばコンサートを聴いた後は、余韻に浸りたいですよねぇ……帰りに買い物とかしたくない!(笑) そんな時にもぜひご活用ください」
最後に今後の展望を伺いました。
「店名にもなっているトラットリアは、‟家庭的な”という意味があります。イタリアンを気軽にわいわい楽しんでもらいたいです。そして、コンサート出演者や会議などでバロー文化ホールを利用する方にケータリングサービスをしたり、催事の際にはコーヒーを提供したり、これからもバロー文化ホールの活動に協力していきたい。イベント出店など、外にもどんどん出かけていきたいと思っています」
さらには、こんなお話も。「多治見市で頑張っている若手芸術家を応援していきたいです。ホールで演奏するにはまだ経験が足りないけれど、ここなら!とチャレンジしてもらえるような場所になったらいいな。実際に、そういう話も動き出しています」
今後の展開もとても楽しみですね。
多治見に暮らすようになって、たくさんのつながりやご縁があった。そのおかげで今がある、と話される大島ご夫妻の清々しい笑顔がとても印象的でした。料理のおいしさはもちろん、ホスピタリティも光る、また訪れたいと思うお店です。
◎TRATTORIA OTRETTA
【営業時間】
〈ランチタイム〉11:00~14:00(L.O.13:00)
〈ディナータイム〉17:00-21:00(L.O.20:00)
※ランチタイム、ディナータイム共に予約可(0572-56-2208/090-2947-5489)
【場所】多治見市十九田町2-8 バロー文化ホール1F
【定休日】火曜日、第2・4月曜日
※臨時休業はInstagramまたはお問い合わせください
※全席禁煙
507-0039
十九田町2-8 バロー文化ホール1F
TEL 0572-56-2208/090-2947-5489
https://z-p15.www.instagram.com/trattoria_otretta/