美濃焼ミュージアム 企画展「蔵珍窯 寫しと赤絵のうつわ展」
令和5年度に株式会社藏珍窯(ぞうほうがま)が多治見市無形文化財 上絵付(うわえつけ)に指定されたことを記念し、藏珍窯の手描きによる絵付け技術から生まれる器とその仕事を紹介する展覧会です。
現会長の小泉藏珍は、1970年に多治見市内で株式会社藏珍窯を操業しました。神主の家系で育つ中で身を立てる実業も必要と考え、代々続く幸兵衛窯で修業し、絵付けの技術を学びました。「食卓で小さな幸せを提供したい」と量産品と高価な作品の中間を狙った器づくりを目指して、手描きによる上絵付陶磁器を50年以上にわたり製造しています。上絵付の中でも赤を主体に、黄色や緑色など2~3色を加えた「赤絵」という絵付け技術を得意とし、原材料となる弁柄(べんがら)を約1000日間摺り続けることで生まれる、濃淡の美しい伸びやかな絵付け製品が代表的です。近年、転写技術が発展し絵付け技術者が減る中、職人への技術の継承を続けながら、新たな赤絵技術を生み出したことなどが評価されました。その他、土から絵付けまで焼物技術全般の向上を図るため、野々村仁清や尾形乾山といった日本文化を代表する古陶器や屏風画を写した陶磁作品の制作を行っています。
本展では、令和5年度に多治見市に寄贈を受けた、尾形光琳の紅白梅図屏風を俎皿(まないたざら)に写した大作の紅白梅図寫俎皿を含む全9点をはじめ、藏珍窯が50年以上続けてきた絵付けの器をご覧頂ける展覧会です。手仕事による職人の技を是非ご覧ください。
■多治見市無形文化財指定記念 蔵珍窯 ー寫しと赤絵のうつわー展
【会期】2024年7月13日(土)~12月22日(日)
【時間】9:00~17:00(入館は16:30まで)
【休館日】月曜日(祝日の場合は翌平日)・年末年始
【場所】多治見市美濃焼ミュージアム ギャラリーS1
【入館料】一般320円(260円)、大学生210円(150円)
※( )は20名以上の団体料金
※高校生以下、障がい者手帳の交付を受けている方とその付添いの方1名は無料
■関連企画 オープニングセレモニー
【日時】2024年7月13日(土)10:00~11:00 1時間程度
ねりねりぺたぺた 美濃の粘土をさわってみよう!
障がいのあるお子様と、そのご家族を対象とした夏のワークショップが開催されます。
美濃の粘土を、自由に、思うがままに「ねりねり」「ペタペタ」してみませんか?粘土は3種類用意。希望者には、人間国宝のお茶碗などでゆっくり呈茶も楽しめます。ミュージアムでの体験をスタッフがサポートし、写真にしてプレゼントも。一緒にお話ししながらゆったりとお楽しみください。
■ねりねりぺたぺた 美濃の粘土をさわってみよう!
【日時】2024年8月25日(日)10:00~11:30
【場所】多治見市美濃焼ミュージアム 研修室
【対象】発達に不安がある、もしくは障がいのある3歳以上の未就学児とご家族
【定員】6組(要予約・先着順)
【料金】材料費500円+観覧料(大人320円・高校生以下無料)
※観覧料について、障がい者手帳の交付を受けている方とその付添いの方1名は無料
【持ち物】汚れても良い服・着替え・飲み物
【協力】当日サポートスタッフとして、美術館職員の他、社会福祉法人陶技学園の職員もお手伝い
【お申し込み】多治見市美濃焼ミュージアム 0572-23-1191(担当:光枝)
507-0801
多治見市東町1-9-27
TEL 0572-23-1191
https://www.tajimi-bunka.or.jp/minoyaki_museum/