市之倉さかづき美術館「太白焼」「小さな宇宙展8」
美濃磁器の原点であり、出発点でもある太白焼の展覧会が市之倉さかづき美術館で開催されます。幕末の文化年間に、瀬戸の加藤民吉が有田より染付磁器製造の技術を持ち帰り、瀬戸・美濃に瞬く間に広まりました。この美濃染付の揺籃期のものを、太白焼(太白手)といい、素地は炻器土の上に白化粧を施し、呉須は山呉須を使って描き、素朴な作風となっています。この太白焼の美濃における最も古い窯元は、初代加藤幸兵衛です。その後、新製焼といわれる磁器系で透光性の高い素地に鮮やかな発色の染付へと変貌を遂げ、太白焼は自然消滅してしまいましたが、磁器製造で息を吹き返した美濃は、日本有数の陶産地として発展を遂げて行きました。まさに太白焼こそが近代美濃焼のはじまりであったのです。
近年、太白焼については俄かに注目を集めており、岐阜県セラミックス研究所による成分分析と、古陶磁愛好家による研究の深まりによって、このたび 幸兵衛窯の開窯220年記念の機会に展示できる運びとなりました。
太白焼の鷹揚で味わい深い魅力を再発見してみてください。
■「太白焼~近代美濃のはじまり」展
【会期】2024年9月27日(金) ~ 11月24日(月)
【休館】火曜日(祝日の場合、振替休館有)
【時間】10:00~17:00(入館は16:30まで)
【場所】市之倉さかづき美術館
【入館料】一般400円 高・大学生200円(常設展示:さかづき展示室・巨匠館を含む)
【協力】岐阜県セラミックス研究所・幸兵衛窯
【助成】(公財)全国税理士共栄会文化財団
小さな宇宙展8
盃は小さなうつわです。しかしながら、人生の節々に登場し、愛でられてきたその掌中の小さなうつわには、陶工や人々の想いが満ち溢れています。日本陶芸界珠玉の38名の陶芸家たちが「さかづき=小さな宇宙」をテーマに自らの想いを託し制作、その「小さな宇宙」たちが盃の町・市之倉に集結します。是非、ご高覧下さい。
【出品作家】
厚川文子/安藤郁子/池田省吾/板橋廣美/伊藤秀人/今泉 毅/伊村俊見/植葉香澄/打田 翠/小栗寿賀子/小塩 薫/梶 なゝ子/加藤仁香/金 憲鎬/小林恭子/駒井正人/五味謙二/櫻井靖子/すずきあきこ/田嶋悦子/田中陽子/田畑奈央人/寺井陽子/富田美樹子/ドロシー・ファイブルマン/中井川由季/新里明士/二階堂明弘/服部竜也/春田里美/福永幾夫/堀 香子/見附正康/牟田陽日/横山拓也/吉村敏治/若尾 経/若杉聖子/(五十音順)
【販売方法】
●一部の作品については、抽選販売いたします。 抽選申込期間:10/19 (土)~21 (月)
●その他の作品については、整理券配布いたします。 配布日時:初日10/19 (土) 9時15分
※販売方法の詳細につきましては、ホームページをご確認ください。
■小さな宇宙展8
【会期】2024年10月19日(土) ~ 11月10日(日)
【休館】火曜日(祝日の場合、振替休館有)
【時間】10:00~17:00
【場所】市之倉さかづき美術館 ギャラリー「宙」
【入館料】無料
詳細はこちらをご覧ください。
507-0814
多治見市市之倉町 6-30-1
TEL 0572-24-5911
MAIL info@sakazuki.or.jp
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