「異業種だからこそ」ー出会いから生まれる新たな可能性を模索
2022年12月、多治見市陶磁器意匠研究所が主催する勉強会があるということで「3RD CERAMICS」へ向かいました。3RD CERAMICSは、2014年から陶芸家の長屋有さんと土井武史さんがスタートさせた陶磁器ブランドで、陶磁器の生産と販売をされています。お二人は、陶磁器意匠研究所の修了生。こちらには以前、長屋ご夫妻のプロジェクト・子ども食器 rakko(ラッコ)の取材で伺いました(その時の記事はこちらから)。
扉を開けると、市内タイルメーカーの杉浦製陶株式会社と株式会社セラメッセのスタッフの姿が。この勉強会は、多治見市内の陶磁器工業協同組合に所属する企業を対象に、更なる女性と若者の活力を生かした産地の活性化を進めるため、2020年度から、陶磁器意匠研究所が主催して行っているそうです。
「陶磁器メーカーの仕事は近年、作るだけでなく、作ったものを売るところまで仕事の範囲が広がっています。昨年度は、作ると売るを両立するために、さまざまな取り組みをされている企業から講師を招き、講習会と意見交換会を行いました。今年度は講習会の知見を更に深めるため、このような見学会を計画しました」と担当の山下さん。
「タイル業界の皆さんから見て、焼き物はどう映っているのかすごく興味がある」と始まった今回の勉強会。最後は「お隣さんくらいに思っていたけれど、意外と遠いなぁ(全然違う)と感じた。それがおもしろかった!」と笑顔を向ける長屋さん。タイルメーカーからは、「今後の商品開発の際に意見を聞いたり、コラボなどもできたら嬉しい」という声もあがりました。
製造のプロセスが違うだけで、ほかの部分は同じようではあるけれど‟こんなに違う”をひとつひとつ確認する中で、双方に新たな発見があったようです。積極的に質問をしたり、ざっくばらんに意見交換がされていて、熱量の高さと産地の新しい可能性を感じるひと時でした。
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