【観光モデルコース③】多治見の歴史と文化を味わう ゆったりオトナ旅
多治見は言わずと知れた陶器のまち。1400年もの歴史があります。多治見、土岐、瑞浪など東濃地方で生産される陶器を「美濃焼」と呼び、買い物や食事の器など街中にあふれています。
今回は、多治見の歴史と文化を味わうオトナ旅のモデルコースを提案します。美濃焼を楽しむために、まずは歴史や魅力を知ることから旅をはじめましょう。その後は、国宝を所有する禅寺を散策。明治創業の老舗うなぎ店、県外各地からの来訪も絶えない人気ギャラリーに併設されているカフェも併せてご紹介します。
〈所要時間〉5時間
〈交通手段〉クルマ
1:多治見市美濃焼ミュージアム
車で8分
2:老鰻亭 魚関
車で10分
3:虎渓山 永保寺
車で6分
4:OYA(ギャルリ百草内)
1 【鑑賞】多治見市美濃焼ミュージアム

安土桃山時代に東濃地方でつくられ、茶の湯に使われていた「桃山陶」をはじめとする時代ごとの器や、この地を代表する陶芸家の作品が一堂に展示されています。青々とした竹が茂る中庭を中心に回廊に沿って5つの展示室が設けられており、心地よい静寂に包まれながら美濃焼の歴史に触れられます。希望者には無料で学芸員の解説も。一人からでも対応してもらえるので気軽に電話で問い合わせしてはいかがでしょう。

ミュージアム内には立礼茶室もあり、人間国宝や美濃を代表する作家の茶碗で抹茶を味わうことができます(800円)。志野、黄瀬戸、瀬戸黒、織部……貴重な茶碗を直接手に取りながら鑑賞できるまたとない機会!利用できる茶碗は月ごとに変わるので、訪れる前にぜひホームページでご確認ください。ミュージアムショップでも美濃焼の買い物を楽しめます。
【多治見市美濃焼ミュージアム】
住所:多治見市東町1-9-27
電話番号 :0572-23-1191
HP: https://www.tajimi-bunka.or.jp/minoyaki_museum/
Instagram : https://www.instagram.com/minoyaki_museum/
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車で8分
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2 【ランチ】老鰻亭 魚関

美濃焼の歴史と魅力に触れたあとは、多治見名物・ウナギの老舗で舌鼓を。
その昔、陶工たちが窯の炎の熱さで消耗した体力を回復させるのに食してきたことから名物としてこの地にウナギ料理が根付きました。市内には多くの老舗が軒を連ねています。今回ご紹介するのは、多治見橋の北詰めに位置する創業1897年の老舗鰻料亭「老鰻亭 魚関」です。


多治見のウナギは関西風。魚関のウナギは腹開きで割き、地焼きをして百年来継ぎ足し続ける伝家のタレで香ばしく皮はカリっと、中はふっくらと焼き上げます。「甘みをおさえてやや辛みを効かせたたまりの風味が特徴のタレ。タレのうまさはもとよりウナギ本来の味わいを活かすことを信条としています」と店主の村手さん。店内にある陶壁などの装飾品も見応えがあります。
【老鰻亭 魚関】
住所:多治見市本町4-32-1
電話番号:0572-22-5355
HP: https://www.uoseki.co.jp/
Instagram: https://www.instagram.com/roumantei_uoseki/
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車で10分
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3 【鑑賞】虎渓山 永保寺

おなかが満たされたら多治見の代表的な観光スポットの一つ「虎渓山 永保寺」へ足を延ばします。鎌倉時代(1313年)に開創された禅寺で、国宝に指定されている2棟の建物(観音堂・開山堂)のほかに、地形や水の流れを生かした造園技術で国の名勝にも選ばれる庭園が広がります。


春は桜、夏は深緑、冬はまるで水墨画のような雪景色……四季折々の美しい景観を楽しめる永保寺ですが、秋は格別です。飛騨美濃紅葉33選にも選ばれている紅葉の朱色、樹齢700年の大銀杏の黄金色は息をのむ美しさで、毎年多くの観光客や地元の人々と魅了しています。
写経会や坐禅会(各1,000円)も定期的に開催されているので、興味のある方はホームページで日程を確認してみては。
【虎渓山 永保寺】
住所:多治見市虎渓山町1-40
電話番号:0572-22-0351
HP: https://kokeizan.or.jp/
Instagram: https://www.instagram.com/kokeizan_eihoji/
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車で6分
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4 【休憩】OYA

「ギャルリ百草」に併設されたカフェ「OYA(おおや)」で旅の締めくくりを。虎渓山の豊かな自然に囲まれ、敷地に一歩足を踏み入れると別世界が広がります。鳥のさえずりや木々のざわめき、草木の匂い……日常の喧騒を忘れさせてくれるようです。


店内の大きな窓からは自然光が降り注ぎ、旅の疲れを心地よく癒してくれます。肌寒くなる季節に特におすすめなのは「ぜんざい」。あんこ好きの店主・大矢さんが炊いたやさしい甘さの小豆が絶品です。オーダーを受けてから豆を挽いたオリジナルブレンド珈の琲の深い香りに深呼吸しながら旅の余韻に浸れます。
【OYA】
住所:多治見市東栄町2-8-15
電話番号:0572-51-7766(13:30~18:00)
Instagram: https://www.instagram.com/teryori_oya/
